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求人票やバイト先の掲示で「正社員登用あり」という言葉を見かけると、ちょっと気になりますよね。『今の職場で正社員になれるなら、それが近道かも』と考えている方も多いはずです。
結論から言うと、正社員登用は今のバイト先で正社員を目指せる道の一つです。ただ、制度があることと、実際に登用されていることは別なので、先に中身を確かめておくのが大事です。
この記事を読めば、正社員登用制度の仕組みと、職場で確かめる質問、無期転換との違いが分かります。
正社員登用制度とは?法律ではどう決まっている?
正社員登用制度は、アルバイトや契約社員などで働く人を、試験や面接を通して正社員に切り替える会社の仕組みです。法律では、会社に「正社員へ転換するための措置」を取ることが求められています。
正社員登用という言葉は、法律の用語ではありません。会社ごとに「社員登用」「正社員転換」などと呼び方が違います。
ただ、もとになる決まりはあるんです。パートタイム・有期雇用労働法の第13条では、パートや有期契約で働く人について、会社が次のどれかの措置を取ることになっています。
| 法律で決められた措置 | 具体的には |
|---|---|
| 1. 正社員の募集を知らせる | 正社員を募集する時に、その内容を職場のパート・アルバイトにも知らせる |
| 2. 配置の希望を聞く | 正社員を新しく配置する時に、パート・アルバイトにも希望を申し出る機会を与える |
| 3. 転換の仕組みを作る | 一定の条件を満たした人を対象にした転換試験の制度を作るなど |
いわゆる「正社員登用制度がある会社」は、この3つ目の例にあたります。法律の条文は、e-Govの法令検索で確かめられます。
制度の中身は会社ごとに違う
登用の条件や試験の内容、どのくらいの人が登用されているかは、会社ごとにまったく違います。勤続年数の条件がある会社もあれば、上司の推薦が必要な会社もあります。
『どこも同じような仕組みなんでしょ』と思っていると、あとで条件の違いに驚くことも。応募や相談の前に、今の職場のルールを確かめておきましょう。
登用の例が公式に載っている会社もある
会社によっては、採用ページにアルバイトから社員になる流れを載せていることがあります。例えば、スターバックスの採用ページでは、アルバイトが時間帯責任者を任され、社員登用で正社員になるキャリアの例が紹介されています。
こうした例が公開されている会社は、登用の流れを知る手がかりになります。ただ、条件や人数は会社ごとに違い、公開されていないことも多いので、実際の様子は職場で聞いてみてください。働き方の例はスタバでフリーターとして働くにはでも紹介しています。
契約社員を経てから正社員になる流れもある
アルバイトからいきなり正社員になる会社もあれば、まず契約社員になり、その後に正社員の試験を受ける会社もあります。
『契約社員になったら、正社員になったのと同じ?』と思うかもしれません。契約社員は期間を決めて働く契約なので、給与や賞与、仕事の範囲が正社員と違うことがよくあります。
| 登用の流れの例 | 確かめたいこと |
|---|---|
| アルバイトから正社員 | 試験の時期と、合格後の条件 |
| アルバイトから契約社員、その後に正社員 | 契約社員の期間と、正社員の試験を受けられる時期 |
| 契約社員のまま更新を続ける | 正社員の試験があるか、無期転換の対象になるか |
どの流れでも、次の段階に進むための条件を聞いておくと、見通しが立てやすくなります。
正社員と今の働き方の違いそのものは、正社員とフリーターの違いで比べています。
「制度がある」と「実際に登用されている」の違いを確かめる
「正社員登用あり」と書いてあっても、何年も登用された人がいない職場もあれば、毎年のように登用している職場もあります。中身を知るには、職場の人に聞くのが確かな方法です。
ここが大事なところです。正社員登用は、制度の有無よりも、実際に動いているかどうかで価値が変わります。
『そんなこと、上司に聞いてもいいの?』と迷う方もいますよね。聞き方を工夫すれば、前向きな質問として受け取ってもらえることがほとんどです。
- この職場で、アルバイトから正社員になった人はいますか
- 登用の試験や面接は、いつ、どのくらいの頻度でありますか
- 応募の条件(勤続期間・勤務日数・推薦など)はありますか
- 試験では、どんなことを見られますか
- 正社員になると、仕事の内容や勤務地は変わりますか
- 契約社員を経てから正社員になる流れですか

聞く相手と聞き方の例
最初に聞く相手は、店長や直属の上司がいいでしょう。人事の担当者がいる会社なら、上司を通して確かめてもらう方法もあります。
例えば、こんなふうに切り出すと話しやすいです。
「ここで長く働きたいと思っていて、正社員登用について教えてもらえますか?」
「去年、ほかの店舗で登用された人がいるよ。試験は年に1回で、申し込みは春だね」
こんなふうに具体的な答えが返ってきたら、制度が実際に動いているサインです。
| 返ってきた答え | 読み取れること | 次にすること |
|---|---|---|
| 登用された人の話や時期が具体的 | 制度が実際に動いている | 条件を確かめて準備を始める |
| 「あるにはあるけど…」とあいまい | 動いていないか、条件が厳しい可能性 | 条件と最近の例をもう一度聞く |
| 制度があるか担当者も知らない | 職場で知られていない | 人事や就業規則で確かめてもらう |
就業規則でも確かめられる
登用の仕組みは、会社の就業規則や社内の案内に書かれていることがあります。見せてもらえる場合は、応募の条件と時期を確かめておきましょう。
正社員登用と無期転換ルールの違い
よく混ざりやすいのが「無期転換ルール」です。契約の期間がなくなる仕組みで、正社員になる仕組みとは別のものです。
『5年働けば正社員になれるって聞いたけど?』という声もよく聞きます。実は、これは無期転換ルールのことを指している場合が多いんです。
労働契約法の第18条では、同じ会社との有期の労働契約が通算5年を超える人が申し込むと、期間の定めのない契約(無期契約)に切り替わると決められています。
ただし、切り替わった後の労働条件は、特に決まりがなければ有期の時と同じです。
| 比べること | 正社員登用 | 無期転換ルール |
|---|---|---|
| もとになる決まり | 会社の制度(法律で転換の措置が求められている) | 労働契約法第18条 |
| どう切り替わるか | 試験や面接に合格して正社員になる | 通算5年を超えた人が申し込めば無期契約になる |
| 会社の判断 | 会社が合否を決める | 申し込めば会社は承諾したものとみなされる |
| 給与や仕事の内容 | 正社員の条件に変わる | 特に決まりがなければ有期の時と同じ |
| 賞与や昇給 | 正社員の制度に入る | 会社の決まりしだい |
契約と契約の間に6か月以上の空白があると、通算の期間がリセットされる場合もあります(同条第2項)。細かい扱いは、厚生労働省の案内か勤め先で確かめてみてください。
無期転換は、正社員にはならなくても、契約の更新を心配しなくてよくなる仕組みです。登用の試験がない職場や、今の働き方を続けたい人にとっては、知っておくと役立ちます。
派遣で働いている時の「紹介予定派遣」
派遣で働いている人には、紹介予定派遣という仕組みもあります。派遣先に直接雇われることを予定して働く派遣で、同じ人について6か月を超えて紹介予定派遣を行ってはいけない決まりです(厚生労働省の指針)。
派遣先が雇わないと決めた時は、理由を示すことも求められています。派遣という働き方の全体は派遣社員はフリーター?違いと派遣で働く選択肢で紹介しています。
今のバイト先で正社員を目指す進め方
正社員登用を目指すなら、上司に希望を伝え、勤務の様子を整え、条件を確かめておくことが近道です。試験の前から準備が始まっていると考えてみてください。
『希望を言ったら、かえって目をつけられそう』と心配になりますよね。でも、言わないままだと、上司は希望に気づけないことも多いんです。
- 質問リストで、登用の条件と時期を確かめる
- 上司に「正社員を目指したい」と希望を伝える
- 遅刻・欠勤・連絡のしかたなど、勤務の基本を整える
- 任されている仕事を一つ増やし、できることを広げる
- 試験や面接に向けて、志望の理由と今後の目標をまとめる
- 合格した後の条件(給与・勤務地・仕事の内容)を確かめる
上司に希望を伝える時の言い方
伝える時は、今の仕事への前向きな気持ちと、これからの目標をセットにすると伝わりやすいです。
「この仕事が好きで、もっと任される立場になりたいです。正社員を目指すために、今から何をしておけばいいですか?」
こう聞けば、上司から具体的な助言をもらいやすくなります。
勤務の基本は思っている以上に見られている
登用の試験では、普段の勤務の様子が評価されることがよくあります。特に、遅刻や当日の欠勤、連絡のしかたは見られやすいところです。
- シフトの時間より早めに着いているか
- 休む時や遅れる時は、早めに連絡しているか
- 頼まれた仕事の報告を、最後までしているか
- 新しく入った人に、仕事を教えられるか
任される仕事を一つ増やす時の例
正社員は、自分の作業だけでなく、職場全体のことも考える立場になりやすいです。だから、今のうちに少しだけ範囲を広げておくと、登用の時に話せることが増えます。
- 新しく入ったアルバイトに、仕事の手順を教える
- 発注や在庫の数え方など、社員がしている作業を手伝う
- お客さまの声や、困ったことを上司に伝える
- シフトの穴が出た時に、調整を手伝う
『そこまでやったら、負担が増えるだけでは』と感じる方もいますよね。無理に引き受けるのではなく、上司に「正社員を目指したいので、できることを増やしたい」と相談してから始めてみてください。
試験や面接で聞かれやすいこと
試験の内容は会社ごとに違いますが、面接では「なぜ正社員になりたいか」「入社後に何をしたいか」がよく聞かれます。アルバイトで工夫したことを具体的に話せると強みになります。

答え方の考え方は、フリーターの面接でよくある質問とフリーターの自己PRの作り方を参考にしてみてください。
合格した後の条件も先に確かめる
登用に合格すると、働き方が大きく変わることがあります。『受かってから考えればいいか』と後回しにせず、受ける前に聞いておきたいところです。
- 月給と、賞与・昇給の仕組み
- 勤務地や店舗の異動があるか
- 勤務時間とシフトの決まり方、残業の有無
- 社会保険(厚生年金・健康保険)の加入
- 試用期間があるか、その間の条件
例えば、アルバイトでは特定の店舗だけで働いていたのに、正社員になると別の地域への異動がある、ということも。条件を聞いたうえで、自分の暮らしに合うかを考えてみてください。
登用を待つか、転職して正社員を目指すかの判定表
正社員登用を目指すのと、別の会社に応募して正社員を目指すのは、どちらも正当な道です。今の職場の状況から、どちらが進めやすいかを考えてみてください。
『登用を待ったほうがいいのか、外で探したほうがいいのか』と迷うのは自然なことです。判断の目安を表にしてみました。
| 今の職場の状況 | 登用を目指す | 転職して正社員を目指す |
|---|---|---|
| 最近も登用された人がいて、条件が分かっている | 進めやすい | 比べる候補として持っておく |
| 制度はあるが、何年も登用された人がいない | 時間がかかりやすい | 並行して考えたい |
| 今の仕事を長く続けたいと思える | 進めやすい | 急がなくてよい |
| 登用されても仕事の内容が合わなそう | 合いにくい | 進めやすい |
| 試験に何度か受けて合格しなかった | 理由を聞いて次に生かす | 並行して考えたい |

両方を並べて進める方法もある
登用を目指しながら、外の求人も見ておく方法もあります。比べる相手がいると、今の職場の条件が良いのかどうかも分かりやすくなります。
例えば、高卒でアルバイトを3年続けて、登用の試験が来年までない21歳の場合です。来年の試験に向けて準備しながら、未経験から応募できる正社員の求人を探してみる、という進め方もできます。
外の求人を探す時は、ハローワークや就職エージェントを使うと、求人選びや面接の準備を手伝ってもらえます。正社員になるまでの全体の流れはフリーターから正社員になるには|進め方と準備でまとめています。
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どちらの道を選んでも、勤務の基本を整えて、自分の働きを言葉にしておくことは無駄になりません。今日から少しずつ準備してみてください。
正社員登用でよくある相談
正社員登用では、時期、条件、試験に落ちた後のことについての相談がよく聞かれます。
入社してどのくらいで正社員登用を受けられますか
会社ごとに違うので、一概には言えません。勤続の期間が条件になっている会社もあれば、条件が無く推薦があれば受けられる会社もあります。
入って間もない時期でも、条件を聞いておくのは問題ありません。『まだ早いかな』と思ったら、「将来のために知っておきたい」と添えて聞いてみてください。
正社員登用のある会社なら、誰でも希望すればなれますか
希望すれば誰でもなれる、というわけではありません。多くの会社では、試験や面接、普段の勤務の様子を見て判断します。
仕事のできることだけでなく、周りとの関わり方や、任された仕事への取り組み方も見られることが多いです。
登用の面接に落ちてしまいました。次はどうすればいいですか
落ちたことを、自分の価値と結びつけて考えなくて大丈夫です。まずは、上司にどこを直せば次につながるかを聞いてみてください。
たまの遅刻のように、本人は気にしていなかった点が理由になることもあります。直せることがはっきりすれば、次の試験に向けて準備できます。
理由が分からないまま辞めてしまうと、次の職場でも同じことでつまずくかもしれません。聞きにくい時は「次に向けて直したいので」と前置きすると、話してもらいやすくなります。
登用前提の派遣の仕事を2つ紹介されて迷っています
紹介予定派遣のように、直接雇われることを予定した仕事は、派遣の期間の後に会社と本人の両方が合意して雇用が決まります。
迷う時は、仕事の中身、通勤、直接雇用になった後の条件(正社員か契約社員か)を比べてみてください。派遣会社の担当者に、直接雇用された後の条件を聞いておくのがポイントです。
長く働いた職場で登用の話が来たけれど、受けるか迷っています
登用の話が来るのは、これまでの働きが認められたということです。迷う時は、正社員になった後の仕事の内容、勤務地、働く時間が、今の暮らしに合うかを書き出してみてください。
家族がいる方や、ほかにやりたいことがある方は、異動や残業の有無が判断の分かれ目になりやすいです。気になる点は、返事の前に上司に聞いてかまいません。
よくある質問
正社員登用の試験は何回でも受けられますか?
会社によって違います。年に1回など時期が決まっていることが多いので、次の試験の時期と、受け直す時の条件を確かめてみてください。
正社員登用と無期転換は同じものですか?
違います。正社員登用は試験などを通して正社員になる会社の制度で、無期転換は通算5年を超えた有期契約の人が申し込むと契約期間が無くなる仕組みです。無期になっても正社員になるとは限りません。
正社員登用の実績はどうやって確かめればいいですか?
上司や人事に「最近、登用された人はいますか」と聞くのが確かな方法です。就業規則や社内の案内に条件が書かれていることもあります。
アルバイトから正社員になると、仕事は変わりますか?
会社によって違います。責任のある仕事を任されたり、勤務地が変わったりすることもあるので、登用の前に確かめておきましょう。
正社員登用を目指しながら、ほかの会社に応募してもいいですか?
問題ありません。両方を比べると、どちらの条件が自分に合うか判断しやすくなります。
まとめ
- 正社員登用は、試験や面接を通してアルバイトなどから正社員に切り替える会社の制度
- 「制度がある」と「実際に登用されている」は別。質問リストで中身を確かめる
- 無期転換ルールは契約期間が無くなる仕組みで、正社員になるとは限らない
- 希望を伝え、勤務の基本を整え、条件を確かめてから試験に臨む
- 登用を待つか、外で正社員を目指すかは判定表で考える
まずは質問リストを使って、今の職場の登用の様子を確かめてみてください。フリーターという立場の基本はフリーターとは?意味・定義・年齢で紹介しています。




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