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フリーターの健康保険と社会保険|加入の条件と手続き

フリーターの社会保険と健康保険の加入の条件と手続きを紹介する記事のアイキャッチ

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フリーターとして働いていると、『自分は社会保険に入っているの?それとも国民健康保険?』と分からなくなることがありますよね。親の扶養の話も出てくると、余計に混乱しやすいです。

結論から言うと、フリーターの健康保険は「勤め先の社会保険」「親の扶養」「国民健康保険」の3つのどれかに入ります。どれになるかは、働く時間と年間の収入で決まっていきます。

この記事を読めば、自分がどれに入るのかと、切り替えの時の手続きが分かります。

目次

フリーターが入る健康保険は3つのどれか

先に結論

日本では、誰もが何かしらの健康保険に入る仕組みです。フリーターの場合は、勤め先の社会保険、親の健康保険の扶養、国民健康保険のどれか1つに入ります。

『社会保険と健康保険って、何が違うの?』と思う方も多いはずです。ここでは、勤め先で入る健康保険と厚生年金のセットを「社会保険」と呼んで説明しますね。

まずは3つの違いを表で見てみましょう。

入るものどんな人が入るか保険料年金
勤め先の社会保険勤め先で加入の条件を満たした人給与から引かれる厚生年金に入る
親の健康保険の扶養年間収入が130万円未満などの人(19歳以上23歳未満は150万円未満)自分の負担はない20歳以上なら国民年金を自分で納める
国民健康保険上の2つのどちらにも入らない人前年の所得などで計算し、市区町村ごとに違う20歳以上なら国民年金を自分で納める

扶養の金額は日本年金機構、国民健康保険の考え方は厚生労働省の資料をもとにしています。制度は変わることがあるので、最新は各公式サイトで確かめてみてください。

年齢によって扶養の目安が変わる

親の健康保険の扶養は、年間収入130万円未満が原則です。ただ、19歳以上23歳未満(配偶者を除く)の人は、扶養認定日が令和7年10月1日以降なら150万円未満に変わりました(日本年金機構)。

年齢は、その年の12月31日時点で判定します。例えば、今年のうちに23歳になる人は、その年は150万円未満の側ではなくなる点に気をつけましょう。

年金とのつながりも押さえておく

勤め先の社会保険に入ると、厚生年金にも一緒に入ります。親の扶養や国民健康保険の人は、20歳以上なら国民年金を自分で納める、というのが基本です。

健康保険だけを見ていると、年金のことを見落としがちです。年金の手続きはフリーターの国民年金で詳しく紹介しています。

自分がどれに入るかの判定チャート

上から順に当てはまるかを見ていく

判定は「勤め先の社会保険の条件を満たすか」から見ます。満たさなければ「親の扶養に入れるか」、どちらも当てはまらなければ国民健康保険、という順番です。

『結局、自分はどれなの?』という方は、下の順番で答えてみてください。迷った時は、給与明細と、親の勤め先の健康保険の案内を手元に置いておくと進めやすいです。

健康保険の判定チャート
  1. 勤め先で週の所定労働時間が20時間以上で、学生ではないかを見る
  2. 勤め先が加入の対象になる規模(特定適用事業所)かを確かめる
  3. 1と2を満たせば、勤め先の社会保険に入る
  4. 満たさなければ、年間収入が130万円未満(19歳以上23歳未満は150万円未満)かを見る
  5. 収入の条件を満たし親の健康保険が認めれば、親の扶養に入る
  6. どちらにも当てはまらなければ、国民健康保険に入る
フリーターが勤め先の社会保険・親の扶養・国民健康保険のどれに入るかを上から順に判定するチャートの図解

場面ごとの判定の例

チャートだけだと分かりにくいので、よくある場面で当てはめてみました。勤め先の規模や細かい条件で変わるので、あくまで目安として見てください。

場面の例入る健康保険の目安ひとこと
週25時間、大きなチェーン店で働く21歳勤め先の社会保険条件を満たせば加入
週15時間、実家暮らしで年収100万円ほど親の扶養親の健康保険の判断による
週15時間の掛け持ち2つ、年収160万円ほど国民健康保険職場ごとに20時間未満、扶養の収入も超える
正社員を辞めて、次の仕事を探している国民健康保険か親の扶養退職後の収入の見込みで変わる

掛け持ちの場合は、勤め先の社会保険は職場ごとに見るのに対し、親の扶養は収入の合計で見ます。掛け持ちの考え方はフリーターのバイト掛け持ちで紹介しています。

扶養の収入は「見込み」で考える

親の扶養の年間収入は、これから1年間でどれくらいの収入になりそうか、という見込みで考えるのが基本です。過去の収入だけでなく、今後のシフトの予定も合わせて見ます。

例えば、月の給料が増える予定があるなら、扶養から外れる時期が早まることもあります。親の勤め先の健康保険の担当窓口で、早めに確かめてもらいましょう。

勤め先の社会保険に入る条件

週20時間以上で学生ではないことが大きな目安

日本年金機構の案内では、通常の労働者より短い時間で働く人のうち、週の所定労働時間が20時間以上で学生ではない人などは、勤め先が特定適用事業所なら加入の対象です。

『バイトでも社会保険に入れるの?』と思う方もいますよね。実は、条件を満たせばアルバイトでも勤め先の社会保険に入ります。

短時間で働く人の加入の条件を、2026年10月時点の情報で表にしました。

条件内容
週の所定労働時間20時間以上
学生かどうか学生ではない
勤め先の規模厚生年金の被保険者が51人以上の特定適用事業所
賃金の条件月額8.8万円以上(いわゆる年収106万円の壁。2026年10月に撤廃予定)
対象外になる例2か月以内の期間を定めて使われる人など

このほか、通常の労働者と同じくらいの時間(4分の3以上)で働く人は、短時間で働く人の区分ではなく、通常の加入の対象になります。

勤め先に加入できるか聞く時の言い方

自分が加入の対象になるか分からない時は、勤め先の店長や担当の方に聞いてみるのが早いです。例えば、こんな聞き方があります。

「今のシフトだと、社会保険の対象になりますか。週20時間以上に増やした場合はどうなりますか」

勤め先の規模など、自分では分からない条件もあります。聞きにくいと感じても、手続きに関わることなので遠慮しなくて大丈夫です。

「106万円の壁」はなくなる予定

厚生労働省のリーフレット(令和8年1月作成)では、月額8.8万円以上という賃金の条件は2026年10月に撤廃予定とされています。全都道府県の最低賃金が上がり、週20時間働けば自然に月8.8万円以上になるため、という説明です。

実際の実施の状況は、厚生労働省の最新情報で確かめてみてください。撤廃されると、週20時間以上などの条件だけで加入が決まるようになります。

勤め先の規模の条件は少しずつ広がる

勤め先の規模の条件も、段階的に広がる予定です。同じリーフレットでは、次のように示されています。

時期対象になる勤め先の規模
現在厚生年金の被保険者が51人以上
2027年10月から36人以上
2029年10月から21人以上
2032年10月から11人以上
2035年10月から10人以下

今は小さな職場で対象外の人も、これから加入の対象になる可能性があります。勤め先からお知らせがあった時に慌てないよう、知っておくと安心です。

社会保険に入るといいこと・気をつけること

手取りは減るが、保障は手厚くなる

勤め先の社会保険に入ると、保険料が給与から引かれる分、手取りは減ります。その代わり、厚生年金に入れて、病気やけがで休んだ時の手当なども受けられるようになります。

『社会保険には入らない方が得なの?』という相談はとても多いです。気持ちは分かりますが、損か得かは手取りの額だけでは決まりません。

入るといいこと
  • 厚生年金に入るので、将来の年金が増える
  • 国民年金や国民健康保険を自分で払う手間がなくなる
  • 病気やけがで休んだ時の手当などを受けられる
  • 保険料の一部を勤め先が負担する
気をつけること
  • 保険料が引かれる分、毎月の手取りが減る
  • 親の扶養から外れることになる
  • 週の時間を減らすと加入の条件から外れることがある
  • 勤め先を辞めると切り替えの手続きが必要になる

手取りが減るのは目に見えやすいですが、保障の部分は目に見えにくいですよね。だからこそ、両方を並べて考えてみるのがおすすめです。

手取りを考える時の考え方

例えば、時給1,200円で週25時間、1か月4週分働く場合(例)だと、月の給料は12万円です。社会保険に入ると、ここから健康保険料と厚生年金保険料が引かれます。

一方で、社会保険に入らない場合は、国民健康保険料と国民年金保険料を自分で払います。令和8年度の国民年金保険料は月額17,920円です(日本年金機構)。

実際の保険料は勤め先や市区町村で違うので、給与明細や市区町村の案内で確かめてみてください。「引かれる額」と「自分で払う額」を並べると、差がはっきりします。

給与明細の天引きが正しいか不安な時

『引かれている保険料が多すぎないかな』と不安になることもありますよね。まずは給与明細で、健康保険料と厚生年金保険料がそれぞれいくら引かれているかを見てみてください。

気になる時は、勤め先の担当の方に計算のもとになる額を聞いてみましょう。それでも分からない時は、年金事務所で相談できます。

加入を避けるための働き方はおすすめしない

保険料を払いたくないからと、勤務時間を細かく調整し続けるのは、収入も保障も小さくなりがちです。どうしても手取りを優先したい時も、将来の年金や保障とのバランスで考えてみてください。

社会保険の加入・切り替えの手続き

働き方が変わったら、保険も切り替える

就職、退職、扶養から外れる時など、働き方が変わると健康保険も切り替わります。空白の期間ができないよう、変わるタイミングで手続きをしておきましょう。

フリーターは、職場を変えたりシフトが変わったりすることが多いですよね。場面ごとの手続きを表にしました。

場面切り替わり手続きの窓口
勤め先で社会保険の条件を満たした親の扶養や国民健康保険から勤め先の社会保険へ勤め先が手続き。国民健康保険の人は市区町村で脱退の手続き
社会保険のある職場を辞めた勤め先の社会保険から国民健康保険か親の扶養へ市区町村の窓口か、親の勤め先
収入が増えて扶養の条件を超えた親の扶養から国民健康保険か勤め先の社会保険へ親の勤め先と市区町村
正社員として就職した勤め先の社会保険へ勤め先が手続き

国民健康保険に入っていた人が勤め先の社会保険に入った時は、国民健康保険をやめる手続きを自分でするのが基本です。そのままにすると、保険料の請求が続くこともあります。

正社員として就職が決まった時

就職が決まったら、健康保険と年金の手続きは基本的に勤め先が進めてくれます。自分でやることは、国民健康保険に入っていた人が、市区町村でやめる手続きをすることです。

親の扶養に入っていた人は、親の勤め先で外れる手続きが必要になります。入社日が決まったら、親にも早めに伝えておきましょう。

辞めた理由によっては国民健康保険料が軽くなる

倒産・解雇・雇い止めなどで離職した人(雇用保険の特定受給資格者・特定理由離職者)は、国民健康保険料の計算で前年の給与所得を30/100とみなす軽減があります(厚生労働省資料)。

自分が対象になるかは、離職の理由や手続きによって変わります。市区町村の窓口で、雇用保険の書類を見せて相談してみてください。

職場を辞めた時のチェック
  • 勤め先の社会保険から外れる日を確かめる
  • 親の扶養に入れるか、親の勤め先に聞いてみる
  • 入れなければ、市区町村で国民健康保険に入る
  • 国民年金への切り替えも一緒に行う
  • 離職の理由で軽減が使えないかを窓口で聞く
フリーターが社会保険のある職場を辞めた時に健康保険と年金を切り替える手順の図解

フリーターの社会保険でよくある相談

よくある相談を3つにまとめました

フリーターの社会保険では「入らない方が得か」「掛け持ちで加入を避けられるか」「扶養を外れる手続きは要るか」の相談が多く見られます。個別の事情は勤め先や年金事務所、市区町村で確かめてみてください。

社会保険には入らない方が得?シフトを減らすべき?

手取りだけを見ると、入らない方が多く残る月もあります。ただ、入らない場合は国民健康保険と国民年金を自分で払うので、その分を引いて比べる必要があります。

さらに、厚生年金に入ると将来の年金が増え、休んだ時の手当などの保障も手厚くなります。シフトを減らすと収入そのものも減るので、まずは今の収入と保険料を並べてから考えてみてください。

複数の職場で短く働けば、加入しなくていい?

短時間で働く人の加入の条件は、基本的に勤め先ごとの所定労働時間で見ます。そのため、どちらの職場でも週20時間に届かなければ、勤め先の社会保険の対象にならないことはあります。

ただ、その場合も国民健康保険と国民年金は自分で払うことになります。「加入しない」ことで払うものがなくなるわけではない、という点は押さえておきましょう。

国民健康保険に入っていれば、扶養を外れる手続きは要らない?

親の健康保険の扶養に入ったまま、自分でも国民健康保険に入る、ということは基本的にありません。収入が扶養の条件を超えたら、親の勤め先で扶養を外れる手続きが必要です。

手続きが遅れると、あとで手続きのやり直しが必要になることもあります。収入が増えたと分かった時点で、親に伝えておきましょう。扶養の詳しい考え方はフリーターと親の扶養で紹介しています。

国民健康保険と国民年金だけの暮らしだと、将来どうなる?

『国民健康保険と国民年金だけだと、この先が不安』という声もよく聞きます。医療の保険としては国民健康保険でも使えますが、休んだ時の手当などは勤め先の社会保険の方が手厚いことが多いです。

年金も、国民年金だけの場合は、厚生年金に入る人より将来の受け取りが少なくなりやすいです。不安が大きい時は、厚生年金に入れる働き方を考えてみるのも一つの方法です。

社会保険に入っていても、1か月だけシフトを減らせる?

シフトの相談そのものは、勤め先と話し合うことができます。ただ、加入の条件は契約上の所定労働時間で見るので、1か月だけ減らしても、すぐに加入から外れるとは限りません。

働き方を長く変えたい時は、契約の内容を見直すことになります。勤め先の担当の方に「1か月だけ減らしたい」のか「ずっと減らしたい」のかを伝えて相談してみてください。

保障を安定させる働き方も考える

保障まで含めて働き方を選ぶ

社会保険のことで迷う時は、今のバイトで加入するか、正社員を目指すかを並べて考えると分かりやすくなります。どちらも、保障を安定させる選び方です。

『バイトのままだと、保険のことがずっと不安』と感じる方もいますよね。選び方は大きく分けて2つあります。

選び方保険の扱い向いている人
今のバイトで社会保険に入る週20時間以上などの条件を満たせば加入今の職場で長く働きたい
正社員の仕事を目指す勤め先の社会保険に入ることが多い収入と保障をまとめて安定させたい

正社員とアルバイトの違いは正社員とフリーターの違いで、パートとの違いはパートとフリーターの違いで紹介しています。

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よくある質問

フリーターでも社会保険に入れますか?

はい、勤め先で週の所定労働時間が20時間以上で学生ではないなどの条件を満たせば、アルバイトでも入れます。勤め先の規模の条件もあるので、勤め先に確かめてみてください。

106万円の壁はなくなるのですか?

厚生労働省のリーフレットでは、月額8.8万円以上という賃金の条件は2026年10月に撤廃予定とされています。実施の状況は厚生労働省の最新情報で確かめてください。

社会保険に入ると親の扶養はどうなりますか?

勤め先の社会保険に入ると、親の健康保険の扶養からは外れます。親の勤め先で外れる手続きが必要になるので、早めに伝えておきましょう。

バイトを辞めたら健康保険はどうなりますか?

勤め先の社会保険から外れるので、親の扶養に入るか、市区町村で国民健康保険に入ります。国民年金への切り替えも一緒に行いましょう。

国民健康保険料はいくらですか?

国民健康保険料(税)は前年の所得などで計算し、市区町村ごとに違います。お住まいの市区町村の窓口やサイトで確かめてみてください。

まとめ

この記事の要点
  • フリーターの健康保険は、勤め先の社会保険・親の扶養・国民健康保険のどれか
  • 判定は勤め先の条件から見て、次に扶養、最後に国民健康保険の順
  • 勤め先の社会保険は、週20時間以上で学生ではないことなどが目安
  • 賃金の条件は2026年10月に撤廃予定、勤め先の規模の条件も段階的に広がる
  • 入ると手取りは減るが、厚生年金や休んだ時の手当などの保障が手厚くなる
  • 働き方が変わったら、健康保険と年金を一緒に切り替える
フリーターガイド

フリーターガイド 編集部

フリーターの意味や働き方、正社員への就職・就活の進め方、年齢や学歴ごとの動き方、年収・一人暮らし・年金や保険まで、フリーターとして働く人とこれからを考える人の目線で整理している情報サイトです。 公式サイト

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